AIは大量のデータを収集・処理するため、プライバシー保護 が常に課題となります。
「どのようにデータを扱うか」を後付けで考えるのではなく、システム設計の初期段階からプライバシーを組み込む 考え方が求められます。
プライバシー・バイ・デザイン(Privacy by Design)
定義
- カナダのプライバシー専門家アン・カブーキアンが提唱。
- 「プライバシーをシステムの設計段階から組み込む」アプローチ。
7原則
- 予防的:事後対応ではなく、事前にプライバシーリスクを防ぐ。
- デフォルトで保護:利用者が特に設定しなくてもプライバシーが守られる。
- 設計に組み込み:後付けでなく、初期段階からプライバシーを考慮。
- 完全な機能性:利便性やセキュリティと両立。
- エンドツーエンド保護:データの収集から廃棄まで安全に扱う。
- 透明性:仕組みや利用方法を明確に説明する。
- 利用者の尊重:ユーザーが自分のデータをコントロールできるようにする。
👉 試験頻出:「プライバシー・バイ・デザイン=設計段階からプライバシーを組み込む」。
プライバシー保護の具体的手法
データ最小化(Data Minimization)
- 必要最小限のデータのみ収集・保持。
- 例:認証に必要な最小限の属性だけを利用。
匿名化・仮名化
- 個人を特定できないように加工(匿名加工情報、仮名加工情報)。
- 外部提供や研究利用の際に活用。
差分プライバシー(Differential Privacy)
- 統計処理時にノイズを加えて、個人を特定できないようにする手法。
- GoogleやAppleがデータ収集に導入している。
実務での留意点
- システム設計段階での合意形成:開発者・利用者・法務が一体となってリスクを洗い出す。
- 利用規約やプライバシーポリシー:透明性を確保し、ユーザーが理解できる形で説明。
- 国際法規制との整合性:GDPR、個人情報保護法など、国ごとに異なる規制を考慮。
まとめ
- プライバシーは「後付け」ではなく「設計段階から考慮」することが重要。
- データ最小化・匿名化・差分プライバシーなどの技術が活用される。
- 実務では「透明性」「ユーザーの権利尊重」が重要なキーワード。
出題チェック
- 「プライバシー・バイ・デザインの意味は?」
- 「差分プライバシーは何を目的とする?」
- 「データ最小化はどのような考え方か?」
練習問題(例題)
問題:プライバシー・バイ・デザインに関する説明として正しいものはどれか?
- プライバシー対策はサービス提供後に行えばよい
- ユーザーが自ら設定しなければプライバシーは保護されない
- 設計段階からプライバシーを組み込む考え方である
- プライバシーより利便性を優先する
👉 正解:3