ディープラーニングを実務に導入する際、研究段階の技術をそのまま活用することは難しい場合が多いです。
そこで重要となるのが プロジェクト推進プロセス です。
この節では、PoC → 実運用 → プロジェクト標準化 の流れを支える主要概念を整理します。
PoC(Proof of Concept)
定義
- 概念実証。
- 実際に小規模な実験を行い、「アイデアが実現可能か」を検証する段階。
目的
- 技術的な実現性を確認。
- ビジネス効果を見極める。
- 本格導入の意思決定に資する。
課題
- 小規模実験に終始し、実装につながらない「PoC止まり」問題。
- 現場データとの乖離。
👉 試験ポイント:「PoCは実運用前の概念実証である」。
MLOps(Machine Learning Operations)
定義
- 機械学習モデルを「開発から運用まで」効率的に管理・自動化する仕組み。
- DevOps(ソフトウェア運用プロセス)をMLに応用したもの。
特徴
- モデル学習 → デプロイ → モニタリング → 改善を継続的に回す。
- モデル劣化(Model Drift):環境変化で性能が落ちる課題に対応。
- ML Pipeline(学習データ収集・前処理・学習・評価・デプロイ)の自動化が核。
応用例
- 金融業:不正検知モデルを常に最新化。
- EC業界:レコメンドモデルを継続改善。
👉 試験頻出:「MLOpsは機械学習の開発・運用を統合的に管理する枠組み」。
CRISP-DM(Cross Industry Standard Process for Data Mining)
定義
- データ分析プロジェクトの標準プロセスモデル(1996年提案)。
プロセス
- ビジネス理解
- データ理解
- データ準備
- モデリング
- 評価
- 展開
特徴
- 汎用性が高く、多くの産業で活用。
👉 試験ポイント:「CRISP-DMはビジネス理解から展開までの標準プロセス」。
CRISP-ML(Q)
定義
- CRISP-DMを機械学習プロジェクトに拡張した枠組み。
- 特に 品質保証(Quality Assurance) に重点を置く。
特徴
- モデルの性能だけでなく「再現性・保守性・公平性」などを考慮。
- AI特有の課題(ドリフト、データ偏り)に対応。
👉 試験ポイント:「CRISP-ML(Q)は品質保証を重視した機械学習プロジェクト標準」。
まとめ
- PoC:小規模実証で技術・ビジネス面の実現性を確認。
- MLOps:モデルを運用・改善し続ける仕組み。
- CRISP-DM:データ分析プロジェクトの標準プロセス。
- CRISP-ML(Q):ML特有の課題に対応し、品質保証を重視。
出題傾向
- 「PoCの目的は?」=実現可能性検証
- 「MLOpsの対象は?」=開発から運用まで
- 「CRISP-DMのプロセスは?」=ビジネス理解から展開まで
- 「CRISP-ML(Q)の特徴は?」=品質保証を重視
練習問題(例題)
問題:機械学習の開発から運用までを効率的に統合管理し、モデル劣化にも対応する仕組みを何と呼ぶか?
- PoC
- MLOps
- CRISP-DM
- CRISP-ML
👉 正解:2