人工知能研究は第1次AIブーム(探索・推論)と第2次AIブーム(知識表現・エキスパートシステム)を経て、第3次AIブームの土台となる「機械学習」の時代に突入しました。
ここでは「ルールベースAIとの違い」「学習の種類」「応用例」などを整理し、G検定で頻出する観点を解説します。
機械学習とは?
機械学習(Machine Learning) とは、コンピュータが人間からルールを教え込まれるのではなく、データから自動的に規則やパターンを学習し、予測や分類を行う技術です。
ルールベースAIとの違い
- ルールベース:人間が「IF-THENルール」を作成 → 計算機がそれに従って動作。
- 機械学習:大量のデータを与える → 計算機がルールを「発見」してモデル化。
👉 試験頻出:「ルールベースAIと機械学習の違い」を問う問題。
学習の種類
1. 教師あり学習(Supervised Learning)
- 概要:入力(特徴量)と正解ラベル(教師データ)を使って学習。
- 代表例:
- 回帰(住宅価格予測、株価予測)
- 分類(スパムメール判定、画像認識)
- アルゴリズム例:線形回帰、ロジスティック回帰、SVM、決定木、ランダムフォレスト
2. 教師なし学習(Unsupervised Learning)
- 概要:正解ラベルなしのデータからパターンを見つける。
- 代表例:
- クラスタリング(顧客セグメンテーション、文書分類)
- 次元削減(PCA、t-SNE)
- 応用:データの可視化、異常検知
3. 強化学習(Reinforcement Learning)
- 概要:エージェントが環境と相互作用しながら「報酬」を最大化する行動を学習。
- 代表例:
- Q学習(表形式での学習)
- SARSA、Actor-Critic法
- 応用例:自動運転、ロボット制御、ゲームAI(Atari、囲碁)
機械学習の代表的応用例
- スパムメールフィルタ(ベイズ分類器)
- 手書き文字認識(SVMやk-NN)
- レコメンドシステム(協調フィルタリング、Matrix Factorization)
- 顔認識(特徴量抽出+分類器)
- 音声認識(HMM+機械学習モデル)
👉 今日のAIサービスの多くは「ディープラーニング以前」の機械学習に基づいて発展してきました。
機械学習の意義
- 「AIを人間が設計する」から「AIが自ら学習する」へ大きな転換。
- 特にビッグデータ時代に入り、データを資源とするAIが急速に拡大。
- ディープラーニング(深層学習)の基盤となる概念。
課題と限界
- 特徴量設計の難しさ
- 機械学習では「どのデータを使うか」を人間が工夫する必要がある。
- 例:顔認識なら「目・鼻・口の位置や比率」を特徴量に。
- データ依存
- 学習データの質が悪ければ、モデルの精度も低下。
- バイアスや不均衡データの影響を受けやすい。
👉 ディープラーニングは「特徴量設計を自動化」することで、これらの課題を突破した。
まとめ
- 機械学習は「データからパターンを学習するAI技術」。
- 3つの学習形態:教師あり/教師なし/強化学習。
- 応用例:スパム判定、文字認識、レコメンド、音声認識。
- ディープラーニング時代の基盤として重要。
出題傾向
- 「教師あり学習と教師なし学習の違い」
- 「ルールベースと機械学習の違い」
- 「強化学習の特徴」
練習問題(例題)
問題:次のうち「教師なし学習」の代表例として最も適切なものはどれか?
- 住宅価格を予測する回帰モデル
- スパムメールを分類する判別モデル
- PCAによる次元削減
- Q学習によるゲームAI
👉 正解:3