2.3 機械学習の登場

G検定

人工知能研究は第1次AIブーム(探索・推論)と第2次AIブーム(知識表現・エキスパートシステム)を経て、第3次AIブームの土台となる「機械学習」の時代に突入しました。
ここでは「ルールベースAIとの違い」「学習の種類」「応用例」などを整理し、G検定で頻出する観点を解説します。


機械学習とは?

機械学習(Machine Learning) とは、コンピュータが人間からルールを教え込まれるのではなく、データから自動的に規則やパターンを学習し、予測や分類を行う技術です。

ルールベースAIとの違い

  • ルールベース:人間が「IF-THENルール」を作成 → 計算機がそれに従って動作。
  • 機械学習:大量のデータを与える → 計算機がルールを「発見」してモデル化。

👉 試験頻出:「ルールベースAIと機械学習の違い」を問う問題。


学習の種類

1. 教師あり学習(Supervised Learning)

  • 概要:入力(特徴量)と正解ラベル(教師データ)を使って学習。
  • 代表例
    • 回帰(住宅価格予測、株価予測)
    • 分類(スパムメール判定、画像認識)
  • アルゴリズム例:線形回帰、ロジスティック回帰、SVM、決定木、ランダムフォレスト

2. 教師なし学習(Unsupervised Learning)

  • 概要:正解ラベルなしのデータからパターンを見つける。
  • 代表例
    • クラスタリング(顧客セグメンテーション、文書分類)
    • 次元削減(PCA、t-SNE)
  • 応用:データの可視化、異常検知

3. 強化学習(Reinforcement Learning)

  • 概要:エージェントが環境と相互作用しながら「報酬」を最大化する行動を学習。
  • 代表例
    • Q学習(表形式での学習)
    • SARSA、Actor-Critic法
  • 応用例:自動運転、ロボット制御、ゲームAI(Atari、囲碁)

機械学習の代表的応用例

  • スパムメールフィルタ(ベイズ分類器)
  • 手書き文字認識(SVMやk-NN)
  • レコメンドシステム(協調フィルタリング、Matrix Factorization)
  • 顔認識(特徴量抽出+分類器)
  • 音声認識(HMM+機械学習モデル)

👉 今日のAIサービスの多くは「ディープラーニング以前」の機械学習に基づいて発展してきました。


機械学習の意義

  • 「AIを人間が設計する」から「AIが自ら学習する」へ大きな転換。
  • 特にビッグデータ時代に入り、データを資源とするAIが急速に拡大。
  • ディープラーニング(深層学習)の基盤となる概念。

課題と限界

  • 特徴量設計の難しさ
    • 機械学習では「どのデータを使うか」を人間が工夫する必要がある。
    • 例:顔認識なら「目・鼻・口の位置や比率」を特徴量に。
  • データ依存
    • 学習データの質が悪ければ、モデルの精度も低下。
    • バイアスや不均衡データの影響を受けやすい。

👉 ディープラーニングは「特徴量設計を自動化」することで、これらの課題を突破した。


まとめ

  • 機械学習は「データからパターンを学習するAI技術」。
  • 3つの学習形態:教師あり/教師なし/強化学習。
  • 応用例:スパム判定、文字認識、レコメンド、音声認識。
  • ディープラーニング時代の基盤として重要。

出題傾向

  • 「教師あり学習と教師なし学習の違い」
  • 「ルールベースと機械学習の違い」
  • 「強化学習の特徴」

練習問題(例題)

問題:次のうち「教師なし学習」の代表例として最も適切なものはどれか?

  1. 住宅価格を予測する回帰モデル
  2. スパムメールを分類する判別モデル
  3. PCAによる次元削減
  4. Q学習によるゲームAI

👉 正解:3

タイトルとURLをコピーしました