3-1. PEP 8 とは何か?

テクニック

結論
PEP 8 は、Pythonにおける「読みやすく一貫したコード」を書くための公式スタイルガイドです。
Pythonエンジニアにとっては、ただのルール集ではなく “チームで開発するための共通言語” です。


PEP 8 の成り立ち

  • PEP = Python Enhancement Proposal の略
    → Pythonに新しい提案や仕様を加えるための公式文書
  • PEP 8 = Style Guide for Python Code
    → 2001年に Guido van Rossum(Pythonの生みの親)らが策定
  • Pythonコミュニティ全体で共有され、事実上の「公式ルールブック」となっている

なぜ PEP 8 が必要なのか?

1. Pythonは「読みやすさ」を最重視する言語

  • Zen of Python(PEP 20)でも「可読性は重要」と明言されている
  • PEP 8はその哲学を具体的なルールに落とし込んだもの

2. 誰が書いても同じコードスタイルになる

  • インデント、命名、空白、改行、コメントなどを揃えることで
    初めて見るコードでも理解しやすくなる

3. チーム開発の無駄を減らす

  • 「インデントは2?4?」「変数名はCamel?snake?」といった議論をなくす
  • コードレビューで「スタイル」ではなく「ロジック」に集中できる

PEP 8 の主要な内容(ざっくり)

PEP 8は多くのルールを含みますが、初心者はまず以下を意識すれば十分です。

  • インデント:スペース4つ
  • 命名規則:関数・変数は snake_case、クラスは CamelCase、定数は ALL_CAPS
  • 行の長さ:79文字以内(目安)
  • 空白の使い方:式や引数の間に余計なスペースを入れない
  • コメントとDocstring:なぜ・どう使うかを明示する
  • インポート:標準 → サードパーティ → 自作モジュールの順

PEP 8 をどうやって守るのか?

  • 覚える必要はない
    → ツールに任せればOK
  • 自動整形ツール
  • black → コードを自動でPEP 8準拠に整形
  • isort → import文の順序を整理
  • 静的解析ツール
  • flake8 / ruff → PEP 8違反や潜在バグをチェック

👉 初心者はまず ツールを導入して“体感”するのが近道です。


まとめ

  • PEP 8 = Python公式のスタイルガイド
  • 目的は「読みやすく・一貫したコード」をチーム全体で書くこと
  • 暗記よりも、ツールを使って自然に身につけるのがおすすめ
タイトルとURLをコピーしました